ぶっちゃけ2人の言葉使いとか違ったらサーセン!!
杉悠で、ちょっとDGSなかんじです。
「・・・来ない。」
収録が終わってスタジオを出た後、ケータイの受信画面を見た俺は思わず呟いた。
先程、いつもの仲間と今晩は焼肉を食べたいと思ってメールをしたのだが、神谷さんと小野さんは収録だっていうし、安元さんは他の仕事の人達と飲みに行くっていうし・・・・・・
「あ、来た。」
予想通りの人間であってほしくないと思いながら開いた俺は、その新着メールを見て僅かに溜め息をついた。
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「なんか、久しぶりだな。」
「ホントだよ、まあ今が結構忙しい時期って感じだしな。」
「あぁ、他の三人も呼んだんだけど都合合わないって言われてさ。」
「ふーん。」
いつもの行きつけの店で、いつものように烏龍茶とジンジャーエールと肉を頼んだ俺は目の前の男――杉田智和におもむろに話し掛けると、案の定彼自身からいろいろと話し始めた。
基本、二人の会話では杉田が話して俺が相槌をうつというパターンが多いし、別段杉田の話がつまらなくて嫌だとかいう理由で呼びたくない訳ではない。
久しぶり、という所が問題なのだ。
「なー、中村聞いてんのかよー、なかむらー。」
――ほら、きた。
こうやって来られると、欝陶しいというのもあるが、正直困るのだ。
「はいはい、聞いてる聞いてる。」
「本当かよー。そういえば、最初の頃もこんなんだったな。」
「・・・確かに。」
当初、やはり同じ年齢ということですぐ仲がよくなった俺達は今みたいに二人で店に食べに行く事が多かった。もっとも、その頃は杉田の方が俺より大人しかったのだが・・・
――何処で変わってしまったのだろうか。
きっと杉田は何も変わってない。恐らく変わったのは自分の・・・
「お前、まだ変わってないんだな。」
「ぇ、何が?」
「一人で家にいるの嫌だったんだろ?」
いきなりの言葉に驚いて聞き返すと、杉田はいつの間にか追加注文されていたビールに手を伸ばしながら言った。
「、別にそんな訳じゃねぇけど・・・一人じゃつまんないっつーか・・・暇っていうか・・・」
「ふーん。」
何で俺はこんなに動揺してるんだ?
「中村、」
二人になるのが怖い?・・・何で?
「何かあったら俺に言えよ。いつでも聞いてやるし、助けてやるから。」
――・・・あぁ、きっと甘えるのが怖いんだ。
だから俺は、目の前のこいつにいつも壁を作ろうとする。
「・・・なんで、そんなこと言うんだよ。」
「ん?」
「俺に構ってても・・・つまんない、だろ・・・。」
思わず尻窄まりな口調になってしまう自分が腹立たしい。
そんな俺をよそ所に、杉田は「ふむ。」とか偉そうに言いながら俺を見据えた。
「つまらない・・・のかな?俺も分かんない。」
「はぁ?」
「いや、そんなキレた顔しないで!!・・・何て言うんだろ・・・お前見てると構いたくなるんだよ。お前はいつも自分一人で抱えようとするだろ?」
「・・・・・・。」
「自分で言うのもなんだけど、俺、お前のことその辺の奴らよりは知ってるつもりだから。お前が俺に頼りたいって少しでも感じるなら・・・俺を頼れ。・・・・・失うことに慣れるのはつらいだろ?」
いつものふやけたような顔は真剣なものになっていて、俺は思わず言葉を詰まらせた。
いつもは俺に泣き付いたりしてくるのにこういうのはずるいだろう、と思う。
でも、こいつの言うことはやっぱり本人の言うように俺の知っている誰よりも俺の考えてることに近くて・・・
―――俺自身もいつの間にかこいつに近付いている・・・なんて、らしくないだろ・・・自分!
「今ちょっとときめいた?」
「はっ!?んな訳ねーだろ馬鹿じゃねーのっ?」
恥ずかしくて慌ててご飯を口に入れ、ジンジャーエールを飲むと、見えない視線の先で笑っている声が聞こえた。
「やっぱ、いいよお前。・・・ずっと一緒にいろよ。」
「・・・は?」
ふと顔を上げると目の前が真っ暗になって、
―――あぁ、油断した。
口の中には僅かにジンジャーエールとビールの味が残った。
「あんなメール来たら断るしかないですよねぇ。」
「・・・というよりこのメールは『来ないで下さいね』って言ってるよね。」
「ですねー。ま、僕たちは僕たちで楽しみましょう・・・あ、ハラミと牛カルビとジョッキ大でお願いしますー。あ、浩史はオレンジジュースですか?」
「ばかにすんなっ、一杯くらいは俺も飲むし!・・・あ、安元君どーする?」
「・・・なんか俺すんごいのけ者にされてる気がするんですけど。てか、偵察みたいなことしてるけどこっちからじゃ全然見れないし。俺来る意味あったんすかね?帰っていいっすか?」
「今日は浩史の奢りですよー。」
「遠慮なくいただきますね、先輩。」
「はっ!?ちょっといきなり態度変えるな安元!!ってか誰が、んな事言った!この脇汗野郎っ!」
杉悠の距離感は難しい\^▽^/
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